Weekend Painter - Aya Sakagami

ちまたでじろうちゃんとよばれる、週末画家の活動のお知らせです。

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ひとりの歌

中島みゆきさんのライブ映像を収めた映画「歌旅 劇場版」を観ました。

もう、最初にしんみりといいますか、きゅーっとする歌が続き「糸」→「命の別名」の流れヤバすぎる。涙腺崩壊。ほんで「背広の下のロックンロール」で爽やかにさよならするの、最高。

みゆきさんの歌の最大の魅力で、一番好きなところは「詞」だと思います。よく聴いているのは「地上の星」あたり以降の最近作られたアルバムです。か弱くも、情けないとこもあるけれど、一生懸命愛し、生きるものに、手厳しく現実を突きつけつつもそんな弱さを受け入れる。

あ、そうそう、映画を見た日、駅で始めて「THE BIG ISSUE」を買ったんですよ。

私はBIG ISSUEについて、ホームレスの自立支援を促す有名な販売システムしか知らなかったのですが、特集から小さなコラムまで、マイノリティの視座が徹底された編集にびっくりで。例えば、原発作業員のポートレート通して、彼らの生きる今を伝えるフォトグラファーのこととか。

その何日か前にこの雑誌で連載をされている、重度の自閉症者、東田直樹さんという若者に興味を持ちました。東田さんは普通に会話ができないのを、自分なりの方法で、言葉を覚え、伝えることができるようになった方です。ブログでは、「ご自身の生活での考えや思い」や「なんでこんなことするのか」を、語られることのない自閉症当事者の言葉、として、誠実に発信されています。

私が買ったBIG ISSUEの号で、東田さんと、演出家で、連載の愛読者である宮本亜門さんとの対談記事がありました。テーマは、「人は、誰かに必要とされて幸せになる」学校に行っていたときは、変人故、周りと相容れなかったというお二人。どのように社会とつながれたかというお話。こんな問いがあります。どうして人はみんな違って当たり前なのに、ひとつの何かがあるって思っちゃうんだろう? この宮本さんの問いに、東田さんが答えます。(☆)

「人は弱いから、誰かと同じでいたいのだと思います」

「いっしょだよ」「ひとりじゃないよ」という言葉は、よく歌にでてきますが、この言葉は優しいツラをしていて、厳しい言葉です。「つらいのはあんただけじゃない、自分だけがつらい気でいるな」そこから、いっしょにがんばろう、とか、情けない、という話になります。

みゆきさんの歌には、こういう歌詞はあまり聞いたことがありません。映画を観ていると、「ひとり」という言葉がでてきます。みんなひとり。つらいときはつらい、みっともなくてもいい。人と違ってもいい。聞く度に、そういうところに救われています。あ、私は弱いので「変わっている」と言われるとブタや言われるのと同じくらい傷つくんで…。

だから、「自分の力で、誰かと支え合えるようになりなさい」というメッセージが聞こえてくる気がします。


この記事で一番言いたいのは、みゆき愛です。

(☆)このあたりのくだりがBIG ISSUEのサイトで読めます。

http://www.bigissue.jp/backnumber/page190.html